源氏語り五十四帖 第54回「夢浮橋(ゆめのうきはし)」
開催日:2010年3月14日
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開催場所:埼玉県 彩の国さいたま芸術劇場 小ホール
時間:14時00分開演
料金:2500円
関連web: (財)埼玉県芸術文化振興財団 公式ホームページ (http://www.saf.or.jp/)
内容:源氏語り五十四帖
第52回「蜻蛉(かげろう)」
第53回「手習(てならい)」
第54回「夢浮橋(ゆめのうきはし)」
入水してしまったと誰もが思っていた浮舟は意外にも小野の草庵で生きていた。
出家してしまった浮舟は再び薫と結ばれるのか。物語の行方は浮舟にもわからない。
九年に渡る長期シリーズ、ついに感動のフィナーレ。
身近な言葉で難解な古典文学を現代に蘇らせる三田村雅子さんの解説。
そして、紫式部の名文を<生きた古典の言葉>で語る幸田弘子さんの朗読でお楽しみください。
プロフィール
幸田弘子(女優)
東京生まれ。NHK東京放送劇団に入り、放送・舞台で活躍。主演した三善晃作曲、音楽詩劇「オンディーヌ」は文部大臣賞、イタリア賞大賞受賞。舞台で古典から現代文学作品までの朗読を続け、1977年から毎年「幸田弘子の会」を開催、樋口一葉を中心に、『源氏物語』や泉鏡花・森_外・夏目漱石・堀辰雄・瀬戸内寂聴の作品など、古典から現代まで幅広い作品を舞台で朗読。舞台朗読という新しい分野を確立した功績に対し、81、82、84年と続けて芸術祭優秀賞受賞。さらに84年度芸術選奨文部大臣賞、95年毎日芸術賞、96年紫綬褒章、02年藤村記念歴程賞受賞、国語審議会委員を三期つとめる。03年秋の叙勲において旭日小綬章を受章。99年より『源氏物語』、『おくのほそ道』などによる「古典を読む」会の連続公演も開始している。01年から「源氏語り五十四帖」と題して『源氏物語』の原文を、彩の国さいたま芸術劇場(年六回・九年間)で読み続け、いよいよクライマックスとなる。
三田村雅子(フェリス女学院大学教授)
東京生まれ。早稲田大学卒業。上智大学文学部教授。フェリス女学院大学名誉教授。日本文学協会委員長。NHK教育テレビ(「古典への招待」)講師を十八年間勤めた。専攻は源氏物語・枕草子・中世物語。天皇制と源氏文化への関心も深い。著書に『源氏物語 感覚の論理』、『枕草子表現の論理』(有精堂)、『源氏物語物語空間を読む』(ちくま新書)、『草木のなびき、心の揺らぎ-源氏物語絵巻を読み直す』(フェリス・ブックス)、『源氏物語-天皇になれなかった皇子の物語-』(とんぼの本 新潮社)、『記憶の中の源氏物語』(新潮社)があり、共著に『源氏物語絵巻の謎を読み解く』(三谷邦明との共著・角川選書)、『源氏物語を読み解く』(秋山虔との対談・小学館)がある。
あらすじ
第52回 蜻蛉
浮舟は入水したのではないかと誰もが嘆き悲しむ中、母も宇治へ到着し、亡骸のないまま葬儀が行われた。匂宮は衝撃のあまり病の床に伏したが、薫はすぐには宇治を訪れなかった。ようやく宇治を訪れた薫は浮舟のようすを聞き、涙に暮れ、匂宮も浮舟の女房を呼び寄せ、真相を聞いた。共に浮舟の死を悲しんだ二人であったが、やがて匂宮は都の女性に心を移し、薫だけが浮舟のことを忘れず偲び続けていた。
第53回 手習
入水したと思われた浮舟は大木の根元で記憶喪失状態で発見された。発見したのは横川僧都・母尼・妹尼の一行であった。妹尼は亡くなった娘の身代わりと喜んで浮舟の世話をした。三か月ぶりに小野山荘で意識を取り戻した浮舟は過去のことを思い出し、もう二度と板ばさみに戻りたくないと出家を志し、横川の僧都に頼んで出家した。
第54回 夢浮橋
横川の僧都の噂話から、浮舟らしい女のことを聞きつけた薫は、比叡山に登って横川の僧都に会い、浮舟発見から出家に至る経緯を聞きだした。薫は僧都に浮舟との関係を告白し、面会を求めた。僧都も苦慮しながら浮舟あてに手紙を書き、還俗して薫ともう一度やり直すことを勧めたのだが、浮舟はそれに答えようとしないまま、薫からの手紙にも背を向けるのだった。
公演日程:
第52回「蜻蛉(かげろう)」2009年12月20日(日)
第53回「手習(てならい)」2010年1月24日(日)
第54回「夢浮橋(ゆめのうきはし)」2010年3月14日(日)
各回とも14:00開演
会場: 彩の国さいたま芸術劇場 小ホール
出演: 幸田弘子(朗読) 三田村雅子(解説:上智大学教授)
料金: 全席指定 1回券 2,500円 第52~54回連続券 6,600円
※料金は消費税込みの金額です。