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第12回「ロルカ詩祭」

開催日:2009年8月15日 (
開催場所:兵庫県 神戸三宮 スペイン料理カルメン
時間:17時00分開演
料金:2000円
関連web: ロルカ詩祭について - 神戸まろうど通信 (http://blog.goo.ne.jp/maroad-kobe/e/3013dd1ba568f96e97f9078b7074eabe)
内容:
夏が巡り、ロルカがわれわれのもとに甦る!! 
今年は、ロルカと同世代の〈二七年世代〉詩人たちの詩と死が、
七〇年を経て翻訳される!!

-ロルカ詩祭についての説明━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
「ロルカ詩祭」は、スペインの国民的詩人であるフェデリコ・ガルシア・ロルカの生誕100年にあたる1998年から神戸で行われている詩の朗読会です。 1936年にロルカがファシストによって殺された8月19日に近い日に開催しています。第一部は「ロルカ詩作品」の日本語、スペイン語による朗読。第二部は、ロルカ的世界に身を委ねた詩人たちによる自作詩の朗読です。みなさん、夏の一夕を詩の朗読会でお楽しみください。          
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

★朗読する人たち/
1.鼓 直 2.杉本真維子
3.安西佐有理 4.大西隆志 5.大橋愛由等
6.今野和代 7.高谷和幸 8.寺岡良信
9.富 哲世 10.中堂けいこ 11.にしもと めぐみ
12.福田知子 13.アグスティン
★演奏する人たち/
1.中島直樹(コントラバス)
2.福森慶之介(フルート)

★日時 2009年 8月15日〈土〉 開場午後5時00分
★構成 第1部/ロルカ詩の朗読/午後5時30分~(スペイン語、日本語)
    第2部/詩人たちの朗読/午後6時00分~8時30分
★料金 (1)コースA 特別コース(パエリア付き)3500円(チャージ料・税込)
    (2)コースB 2000円(One Drink+ One Food +チャージ・料込)
★場所 神戸三宮 スペイン料理カルメン
    〒650-0012 神戸市中央区北長狭通1-7-1
★問い合わせ先 078-331-2228 スペイン料理カルメン

/////////詩祭への誘い  寺岡良信///////////////////////////////

友を奪われた怒りが詩人に激しい言葉を吐かせた。滾り立つ血をはらわたに漲らせてマチャードは書く。「グラナーダで犯罪が行われた!」と。

 友よ、墓を刻め、
 石の、また夢の墓を、―
 アランブラの宮殿の中に、
 かの詩人のため、
 水の泣く泉の上、
 グラナーダで犯罪が行われた!
 彼のグラナーダで! と

 星もまばらな未明の荒地に曳き立てられ、自らの墓穴を掘らされたあげく、無辜の死を、なぜロルカは死ななければならなかったのか。猛々しい政治という暴力。人間の尊厳など一片の感傷に過ぎぬと鼻先でせせら笑い、ぎらついた権力への志向のみを価値の座標に据える叛乱者どもが、檸檬の実の青く薫る沃土を軍靴で蹂躙したとき、恐怖と密告と阿諛は低く囁き交わし、混濁するこころの水位を不信と猜疑に沸騰させて、人々は、詩人からその美しい歌声を永久にもぎ取ったのだ。
 フェデリコ・ガルシア・ロルカ、行年三十八歳。
 不条理なその死を悼むために、不条理なすべての死を悼むために、私たちは今年もこの港町のたそがれに集う。
 二千九年八月十五日、神戸。
 ロルカ銃殺から七十三年。
 アジア太平洋戦争終結から六十四年。
 死者たちのいまだ止むことのない慟哭をふたたび胸に刻もう。そして大地震が愛する郷里と愛する人々を呑みこみ、繁栄する都市文明が巨大な残骸と化した、あの凍結した記憶をも。
 二千九年八月十五日、神戸。潮騒に合歓の花弁がほどけるこの町に、私たちは集う。

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